2025年1月31日
この星の、濃厚な大気を愛し、そして愛されるが如き羽を広げたキジバトがその身を縮めて細い木の枝に留まる。
その枝は存外に細く大きくしなり、またキジバトの世界を揺らす。
しかしどうしてキジバトは、そのか細い脚と全身の筋肉を──この地球上に棲む生き物のなかで最も密度が小さい部類に属するであろう身体の筋肉を──巧みに用い、見事にその枝を御したのであった。
人間は考える葦である、とパスカルは言ったそうだ。
人間にはなにができるだろうか。
考える葦には、なにができるだろうか。